板垣あゆのせいで、最悪なデートになってしまった。


その翌日の晩。


ようやく両親が帰ってきた。   


「遅いよ~」


夏休みが終わるまでって話だったのに。


「ごめんごめーん。楽しくてついウッカリ!ねっ真治さん?」


「ホント楽しかったなぁ」


ラブラブ見せつけられても困るんだけど。


子供たちを放ったらかして。


「お土産ないの??」


実はそれだけがお目当てでしたっ。


私がドキドキワクワク期待してると、二人は顔を見合わせた。


「買うの忘れちゃった!」


はぁぁぁ!?


そんなバカなことがあるかーー!!


「親子揃ってバカだな」


いつの間にかリビングに降りてきていた性悪が笑った。


もちろん、嘲笑。