なんて、怜奈ちゃんに言っておきながら、

またバイトからの帰り道に藤真君の背中を追いかけて、話しかけて、

別れ際にお礼を言って、

そしたらまた、


「紗也達と飯行こうかって。」


そう言われて、


また今日も4人で集まった。


藤真君と付き合って、もう1ヶ月以上経った。


相変わらずカレカノらしいことはなにもない。


学校ではそんな素振り全くなくて、会っても知らん顔で、


会う時はいつも4人で、


2人の時に見るのはいつも彼の背中で、


“彼女”なんて肩書きだけのものだった。


それだって、学校の誰にも知られていない事だし。


強がって、怜奈ちゃんに頑張ってみるって言ったけど、


ほんとはやっぱりさみしくて、辛かった。



それでもいつ、別れを切り出されるのか、怯えてなにも知らないふりをしていた。