「あなたを見つけるには、もう一度前の家に戻ってみようと思ってね。誰か知らないかと思って。
そしたら、大樹くんのお母さんに偶然会ったの。
あなたの事を知らないかダメ元で聞いたら、今大樹君と仲良くしてるって言うじゃない。」


同じ中学の部活に所属していたせいか、親同士も顔見知りだった。

「あの人に病院で『浮気してる』何て言われて白い目で見られるかと少し怖かったんだけど…。
大樹くんの所は相変わらず優しくて、…心配されちゃったわ。」


あの、大樹先輩のお母さんだ。

相変わらず明るく優しい人みたいだ。


早速、大樹先輩に連絡を入れてくれて、あたしが倒れたことを知ったらしい。


…で、


「あの、お母さん。」

「ん？」

「…ここは、一体…、」