次に目覚めたのは、丸一日経った後らしい。


やっぱりそこにお母さんがいて、嬉しいのと、安心したので、また涙が止まらなくなった。

お母さんも泣いていて、一緒になってたくさん泣いた。


しばらくたって落ち着いた頃、お母さんは、


『あの日、お酒に酔ったあの人に話したの。
離婚したいって。』


あの日の話をした。

お母さんが出ていったあの日の話はこうだ。


あの人に、離婚話をしたそうだ。

何度か考えていながら、無理だろうと諦めていた離婚だったけど、暴力が振るわれるようになってからはもう我慢の限界だった、と。


やっぱり世間体を気にするあの人は、離婚はしないと言ったらしい。

あたしを連れて家を出ると言ったお母さんに、


お母さんの実家が離婚なんて許すわけないと、

離婚届けに署名して貰ってくれば離婚してやると、

それまではあたしとは会わさないと言ったらしい。