ひょいと携帯を取り上げると、丁度佐藤さんが出たこところだった。

「佐藤さん、あとはよろしくお願いしますね」

「オッケー任せて。じゃあ後で」

短いやりとりを終え、携帯を凛に返す。

「これで大丈夫。
佐藤さんが上手く皆に言っといてくれるはずだから」

「なにがなんだか分からないけど……。
翔護がそう言うのなら、大丈夫だよねっ!
嬉しい! デートって、してみたかったのっ!」

あ、勿論、翔護とだけだよ?

真剣に言う凛に笑が溢れる。

わかってるよ、そんなこと。
俺だってそうなんだから。