「あなたの手によって…?」


『俺はこの世界を作ったんだ、親の手も借りたが』


親いるんだ。

いや、親いないと逆に大変そう。


「それって神様の仕事?」


『そう、大事な任務』


「偉いね、この年で働いて。そこだけは尊敬する」


『そこだけでなくもっと褒めてさ』


「調子乗らないで。そんなこと言いに来たんじゃないんでしょ?」


『ああ、悪い。俺はまだ、未完成な世界だから時々
人間に混じってこの世界を観察して勉強しているんだ。
いわゆる研修のようなもの。
だが、その世界でカラスに姿がバレそうになり、
ちょっとした衝撃を与えて逃げようとしたんだがまだ見習いで
外して電信柱に当てて倒してしまったんだ』


「ごちゃごちゃしてるけどつまりは実力不足ね」


『そこで、その世界の運命を変えてはいけないという掟を破った俺は親から説教をくらって償いをしに来たわけ』


「償いって何すんの?」


『決まってるだろ。お前を生き返らせる』