「ねえ、君は美緒ちゃん?だっけ?」
私に話しかけてきたのはいかにも仕事できますよと言いたげなイケメン男性。
「えっと、長谷川さんでしたっけ?」
「名前覚えてくれててうれしいよ。
俺、美緒ちゃんドストライクなんだよね?
こんど二人でご飯でもどうかな?」
さっそく口説き文句のオンパレードじゃん。
普通の女の子ならころっと行っちゃうんだろうなぁ…
と思いながら
「私は、遠慮します。」
といってその場を後にした。
お手洗いに行き、でてくると
「おい、美緒、お前合コンなんか行くなよ。」
と聞き覚えのある声がする。
「しゅん、じゃなくて三浦さん…」
そう、瞬弥がお手洗いを出たところの廊下にもたれて立っていた。
そして、私に近づいて
「今すぐ帰れ。」
と冷たく言い放った。