目が覚めたのはそれから2時間ほど後。10:15だった。今から用意して行けば丁度いい。
重たい体を持ち上げて用意をする。

階下に行けばお母さんの置き手紙と保険証、お金が机の上に置いてあった。

« 心彩へ
無理しないでね»

手紙にはこう書かれていた。
私はその文の下に

« ありがとう、お母さん
お母さんも無理しないでね»

と書いた。
保険証とかを持って外に出ると、7月だということもあるのかとても暑かった。
病院までは歩いて10分程。蓬花大学医学部付属の医療センターだ。そこではどんな病気でも治療ができるとこの辺りでは重宝されてる。

受付に行き問診票をもらう。

「ねぇ、君一人?お母さんは?」

人懐こそうな笑顔の看護師さん。

「お母さん仕事なんで。」
「そっかー。頑張ってね」

そういい私の手にブドウの飴を握らせてどこかに行った。身長が低いからかよく中学生に間違われる体型をしている私。152cmの身長も悪くは無いんだけどね。

問診票を受付に提出し、循環器科の待合室に行ってくださいと言われたのでそっちに行く。