どこからか現れたのは、3人の男の子の前に仁王立ちでたっていた小さな英雄。
「む、…っく、」
そしてその小さな英雄は、小4とは思えない発言をひとつ落としていった。
「お前らも同じ目に遭わせてやろーか」
にやり、笑った椋。
そんな椋に今度こそ本当に怯えたように走って逃げていった。
そんな3人の男の子をみた椋は大口を開けて笑ってたっけ。
思わず思い出し笑いをすると、前みたいに大口を開けて笑うことはしなくなった椋が照れたように笑っていた。
「あのあとの椋、ほ、ほんと面白かった、、、っ」
そのあとのことを思い出してツボってしまった私の頭をコツンと叩いた。
「しょーがねーだろ、ああするしかなかったし」
苦い顔をするところを見ると、椋にとってはあまりいい思い出ではないのかもしれない。
かっこよかったのに、なんて考えてぼっと赤くなった。