こんな風に並んで歩けることが、何気ない会話をしながら笑い合えることが本当に幸せだと思う今日この頃。

街中を歩きながらいろいろと見て回り、途中ランチを食べてから聖さん行きつけのお洒落なセレクトショップに移動して一緒に皿や雑貨を選んだ。

いろいろと見て回っていたら辺りはすっかりと暗くなっていて、街中は光のイルミネーションが点灯し始めた。一段とクリスマスモード全開で気持ちが高揚していく。

「うわぁ、綺麗……」

「ああ、そうだな」

思わずそんな言葉が漏れた。四百メートルにも及ぶけやき並木通りの光のページェントが目に飛び込んできて、頭上を見上げればハラハラと白い雪が降り始めた。

シャンパンゴールドに輝く美しく幻想的なその光のトンネルを聖さんと並んで歩いて行く。

「ねぇ、紗凪?」

「はい?」

「もう一件だけ見たい所があるんだけど付き合ってくれるか?」

そう言って私の顔を覗いた聖さんに私はコクンとうなずいた。