お殿様「おぉ、光琳。久しぶりやね。苦労した?」

光琳「なに。苦労などは、知りません。」

お殿様「ほお。ささ、白布を、はや取ってくれんかの。腕をどうされた?」

光琳「どうもしてませんよ。敬老の、日、です。」

爺や「うぉほん!うぉほん!」

お殿様「どったの?」

光琳は、権左に目配せした。

権左は、ゆっくりと頷いた。

目は血走っている。

団子小僧により、白い布は、はらり取り除かれた。