ねぶた祭り

ひゅー

つむじ舞う風ティーグランド

河原。

遠くに流れる川。少し寒い。

光琳「何だっつんだよ。。ったく。年よりの冷や水に付き合わせよってのかぃ。青春真っ只中なんだ。こちとら。。」

爺や「この一件から、手をほどなく引いて頂こうかの。。」

光琳「この一件?」

爺や「くどいぞ。爺やでもないのに、聞き返すんじゃない。。若者は、鋭敏さだけが命なのだ。。そんたくをして、我が身をわきまえ、さっさと、、引き下がれぃ、、」

爺やは、刀を鞘から抜き、弧を描くように、河原の砂利を踏みしめた。

こぎみよい音が、河原に響き渡る。

光琳「やなこった。」

爺や「きぇーーっ」

光琳「奇声を発しながら、斬りかかってくるとは、笑止!」

光琳は、素早く、身をかわした。
普段から、絵の修行も怠けて、体を鍛えていたのが、功を奏したと言っていい。

しかし、相手は強かった。

じじぃが、ではない。

取り巻きの連中が、金に雇われた連中の数が、おびただしかった。

光琳は、ぼっこぼこにされた。

手も折られた。

芸術家の命、手を折られた。

権左が、団子100本を平らげて、爪楊枝しぃしぃ、河原に立ち寄った頃には、光琳は、半ケツを出して、河原の砂利の上に、突っ伏していた。

血の斑点が点いている。

権左「光琳ちゃん!誰がこんなことを、、」

光琳「いや、じじぃやら、、」

ぺちん

権左が、光琳のお尻をぺちんと、叩いた。

権左「最高だ」

光琳「何がだねん。」

権左「警察に行くか?勝てるぞ?証拠は掴んでる。俺が生き証人よ。」

光琳「ふざけんな。誰がお前のような、身分の低い人間の証言に耳を貸すものか。この世はすべて権力と金だ。俺たちはそういった世界に紛れもなく息づいている。。俺は、絵師だ。絵師には、絵師なりの、闘い方がある。」

権左「なんだよ。。ぺちん」

光琳「ケツを叩くんじゃないよ。。いいシーンなのにさ。」

権左「俺が言いたいのは、ケツしまってから、いいシーンおやんなさいってこと。」

光琳「やかましゃ」