光琳「花。花ね。そりゃいい。いーこと聞けたよ。ありがと。こっからは、俺っちの仕事だ。任せてくれ。」

お殿様「よろしく頼む。」

お茶屋。

光琳「とは言ってもなー。どうしたもんかなぁ」

店員「お団子セット、お待ちいたしましたー。」

光琳「ども。」

権左「お殿様だろー。得意の雀でも、書いときゃいーんじゃねぇの。みよちゃん、これ団子おかわり。」

店員「はぃー。」

光琳「やっつけ仕事じゃねぇんだよ。それに、テーマは、花だ。」

権左「花?」

光琳「お殿様が好きなもの。花。」

権左「ふーん。花ねぇ。少女趣味なんかねー。うちのお殿様はさ。行く末が案じられるねぇ。」

光琳「俺はいい感性してると思ったぜ。」

権左「何故そう思った?虎とか、竜とか、そういう、男なら、勇ましいものを欲するべきじゃねぇのか?」

光琳「偏ってんなー。」

がらがら(ドアの開く音)

店員「いらっしゃいませー。あ!」

光琳「ん、、お前は?!先程の爺や!」

爺や「無礼者。ちょっと顔を貸してもらおうかの。」

光琳「今、団子食ってんだ。忙しい。」

権左「団子なら、俺が食っといてやるよ。あらよっと。」

光琳「あー!てんめ。」

爺や「お手透きかな。御仁。」

光琳「…しょうがねぇな。どこだよ。」

爺や「表の川原で、頼んでおこうか。」

権左は、指についた、あんこをねぶった。