実らないはずの初恋を

麗斗「で、話がいきなり飛ぶんだが、友衛と苺が夫婦になる事を考えたんだ」




「!!」


友衛「は?」




雅人「2人が恋人になったことを麗斗に話したら、話が進んでね」




麗斗「だが、無理強いはしない。ゆっくり考えてくれ」




と言って、2人は出ていった。




「、、、」




友衛「、、、」




無言。




すると、




友衛「苺の好きにしたら良い」




「え?」




友衛「俺だって、妖だ。苺が怖い想いをするかもしれない」




え?



友衛「今すぐにとは言わ「何言ってるの?」?」




「私は、友衛の物だよ!」




友衛「!!!」




耳がさっきよりもピンと立ってる。




「可愛い!」




試しで起き上がってみようとすると、




すんなり起き上がれた。




友衛「大丈夫なの?」




と聞く友衛に、




「えいっ!」



と、抱きついた。




そしたら、固まってる。




私は気にせず耳を触る。




友衛「耳は、辞めろ」




「えー!」




友衛「お仕置き、されたい?」




と、笑顔で言う友衛は、




とても黒かった。




「いえ!」




私はベットに戻った。




と、




何かいつもと違う気がする。




友衛も、驚いてる?




「どうしたの?」




と、聞くと、




友衛「苺、耳と尻尾」




「へ?」



耳を触ると、無い。




けど、声は聞こえる。




と言うか、尻尾?




腰辺りを触ると、あった。




てことは、




頭を触ると、あった。




「キャーーーーーーーー!!!!!!!」




友衛「!!」




雅人「どうした!」




と、勢いよく襖を開けた雅兄。




兄達「「!!!」」




「耳と、尻尾」




友衛「髪色も、変わったな」




「え?」



髪を見てみると、




「銀色」




雅人「まさかもう変化するなんて」




麗斗「しかも、銀に変わるとは」




そう言って、笑い合う2人。




友衛「綺麗」




「友衛も同じ色でしょ?」




そう、友衛と全く同じ色。




それがまた嬉しい。



あれから、1年くらいが過ぎた。




昨日、私と友衛は結婚した。




何でか、ウエディングだった。




神社だし、友衛も妖だから、




日本の白い衣のやつの方だと思ってたんだけど、




まぁ、ウエディングは綺麗だった。




何か、友衛に選んでもらったら、




胸元がら空きで、体のラインが出るドレスを選ばれた。




そのまま試着して決定。




バージンロードを兄達と歩いた。




とても緊張したけれど、楽しかった。




友達って言うか、幼馴染み?




みたいな子達がいっぱい来てくれた。




皆、神社と祓い屋をしている家系の子達。



そして、花束を皆の方に投げた。




キャッチしたのは、お兄ちゃん。




あ、雅兄ね。




とても喜んでいた。




それとほぼ同時に、




雨が降ってきた。




「天気雨。狐の嫁入り」




この2つの言葉が出てきた。




「あ~、あれは面白かったな~」




友衛「どうしたの?」




と、いきなり抱きつかれた。




「フフ、昨日の事の振り返り」




友衛「へぇー」



今は、私の部屋に居る。




家を見に行きたいんだけど、




雅兄は神社の店番。




麗兄はお仕事で出掛けてる。




その為、雅兄が「もしもの時の為に!」





とかで、家から出してもらえない。




そして、ベットに腰掛けていたって訳。




パクっ




「ひゃ!」




友衛「そそるね、本当に」




あ、あれから変化が自在に出来るようになって、




今は妖の姿で居るの。




こっちの方が楽だから。



「耳、辞めろ」




友衛「耳だけは辞めてあげるよ」




と言って、私を押し倒す友衛。




「え、ちょ」




って、私今パジャマのまま!




服の隙間から友衛の手が入ってくる。




「や、辞めキャ!」




尻尾!




「尻尾!」




友衛「フフ、耳辞めたんだから、もう辞めてあげな~い」




「意地悪!」




友衛「ありがとう」