腕の方も、同じ。
それからすぐに神社に着いた。
友衛「雅人!」
と呼ぶと、
雅人「どうしたんだ?」
と、呑気に出てきたお兄ちゃん。
友衛「早く、苺を」
雅人「苺がどうしたって?」
と、私を見るなり、驚きを隠せないよう。
??
雅人「友衛、苺に何かしたか?」
友衛「告白って言うのをした」
雅人「そうか」
どこか、嬉しそうだった。
雅人「友衛、苺は今、水をギリギリまで入れたグラス状態だ」
え?
友衛「と言うことは」
雅人「妖力が、溢れるくらい高くなったんだ」
友衛「どうすれば良いんだ」
雅人「妖力を、苺の妖力を、吸え」
友衛「え」
雅人「カップルなんだから、いつかするだろ。恥ずかしがってどうする!
お前がやらなければ、俺がやる」
友衛「それはそれでダメだ」
雅人「俺は、麗兄に連絡する」
と言って、駆け足で家に入っていったお兄ちゃん。
友衛「苺の部屋へ行こう」
と言って、私をまた抱き上げて、
私の部屋に向かう。
そして、
私をベットに寝かせて、
友衛が私の上に覆い被さる。
へ?
友衛「苺、我慢しろ」
「え、何、する、の、!!!」
唇の暖かい感触。
って、舌入って、来るんですけど?
甘い。
あれ?
何か、体が楽になる。
凄い楽。
でも、息が。
というところで、唇を離された。
「苦しかった~」
と言って、息を整える私。
友衛「可愛い」
と言って、私を見下ろす友衛。
「え、ちょ」
友衛「妖力が、甘かった」
「え?」
友衛「いつか、続きをね」
と言い笑う友衛は、
妖艶って感じがした。
私の上から退いて、ベットの横に待機する友衛。
と、
ドタバタドタバタ!
シャッ!!
って感じで、
お兄ちゃん2人が廊下を走ってきて、
襖を勢いよく開けた。
麗斗「何だ、落ち着いてるな」
雅人「友衛のおかげだな」
ん?
「久し振りに、会った気がする。麗兄と」
麗斗「まぁ、確かに結構会ってなかったな」
雅人「あぁ、俺も久し振りだしな」
麗斗「あぁ」
と、笑い合う2人の兄。
と、
友衛「本題」
そう言うと、
ハッとした様子。
麗斗「本題だな」
雅人「あぁ」
真面目な顔になる2人。
そして
麗斗「苺」
と呼ばれ、起き上がろうとするけれど、
「あれ?」
麗斗「そのままで良い」
「うん」
麗斗「苺、苺は1000年に1度の血を持つ娘だ」
「え?何それ」
友衛「聞いたことがある」
ん?
友衛「その1000年に1度の血を持つ女を抱けば、妖力はずば抜けて高くなる。
故に、妖らは子孫を残すために、その女を欲する」
「え」
麗斗「その通り」
え。
雅人「実は、苺がその1000年に1度の血を持つ娘何だ」
「皆、知ってたの?」
雅人「友衛は知らないが、俺達2人は知ってる」
「へぇー」
1000年かぁ~。
凄い。
雅人「で、苺には妖狐の血が流れてるんだ」
「は?」
友衛「妖狐の?」
麗斗「だが、母さんと父さんはそれを隠し封印した。が、2人が他界してから、封印が緩まり、
感情が高ぶったせいで封印が掛けられてるか掛けられていないか区別するのが難しい状態までになった」
雅人「術の基礎を学べば、簡単に変化できるし、他の術も使えるようになる」
友衛と同じ妖狐か~。
嬉しいなぁ。
友衛「再度封印はしないのか?」
雅人「しない」
麗斗「と言うか、力がスゴすぎて封印出来ないんだ」
そんなに凄いのか。
麗斗「で、話がいきなり飛ぶんだが、友衛と苺が夫婦になる事を考えたんだ」
「!!」
友衛「は?」
雅人「2人が恋人になったことを麗斗に話したら、話が進んでね」
麗斗「だが、無理強いはしない。ゆっくり考えてくれ」
と言って、2人は出ていった。
「、、、」
友衛「、、、」
無言。
すると、
友衛「苺の好きにしたら良い」
「え?」
友衛「俺だって、妖だ。苺が怖い想いをするかもしれない」
え?
友衛「今すぐにとは言わ「何言ってるの?」?」
「私は、友衛の物だよ!」