心底、そう思った。
それから、私は友衛に学校内を案内してあげた。
この度に、女子から痛い視線を浴びたけど。
友衛がそれに気付いて、睨んだら怯んで帰っていくんだよね。
「最後はここ、屋上」
友衛「おぉ~、綺麗な眺めだね」
「うん」
屋上での告白って、そう言えばよく聞くな~。
ま、私にはあり得ないけど。
と、
友衛「苺、話があるんだけど、良い?」
「え?うん」
何だろ?
フェンスに凭れた。
友衛「苺、何でいつも、自室に隠るの?」
「え」
友衛「俺に、いつも無表情で挨拶するの?」
いきなりそれ?
「自室に居るのは、落ち着くからで、無表情なのは、私がいつもそうだから」
うん、事実。
友衛「俺の回りは、落ち着かないの?」
「え?」
友衛「俺は、苺が好きだよ」
好、き?
「え?」
友衛「異性としてね」
「そ、それって」
友衛「告白って、言うやつかな?」
そう言って、「アハハ」と笑う友衛。
「私も、好き」
友衛「だよね、妖の俺なん、か」
って、今好きって言ったのに。
友衛「え、それって、本当?」
「うん」
友衛「良かった、告白して」
「そうだね」
久し振りに、友衛に笑顔を向けた。
友衛「反則」
と言いながら、顔を赤くする友衛。
??
ウフフ!
この際だから、言っとこうかな?
「あのね、今まで私も、ずっと好きだった。けど、私は人間だから、絶対無理だと思ってて、
自室に入って泣いてたの。友衛が好きすぎて、涙が止まらなくて」
友衛「!!」
「おかしい、かな?やっぱり」
だよね、好きすぎてって。
友衛「聞けて、良かったよ」
「ん?」
友衛「自分が好きな女が、自室に隠る理由が知れたから」
と笑われた。
「笑わなくても」
何か、恥ずいんですが。
と、
ドクッ
「え?」
ドクッ、ドクッ、ドクッ、、、、、
友衛「苺?苺!」
え?
「どう、なって、るの?」
友衛「苺!大丈夫!?」
「た、ぶん、心臓が、ドクッっ、て煩い、けど」
友衛「大丈夫、今からすぐに神社に帰ろう」
と言って、変化を解いて耳と尻尾が現れる。
そして、
私を抱き上げて、狐火で宙を飛ぶ。
「す、ごいね」
友衛「ありがとう」
と言って、笑う友衛。
「私は、笑う、友衛が、大、好き。小、さい頃、から、ずっと」
友衛「最後みたいな事言わないでよ」
私の足を支える手の力が、強くなった気がする。
腕の方も、同じ。
それからすぐに神社に着いた。
友衛「雅人!」
と呼ぶと、
雅人「どうしたんだ?」
と、呑気に出てきたお兄ちゃん。
友衛「早く、苺を」
雅人「苺がどうしたって?」
と、私を見るなり、驚きを隠せないよう。
??
雅人「友衛、苺に何かしたか?」
友衛「告白って言うのをした」
雅人「そうか」
どこか、嬉しそうだった。
雅人「友衛、苺は今、水をギリギリまで入れたグラス状態だ」
え?
友衛「と言うことは」
雅人「妖力が、溢れるくらい高くなったんだ」
友衛「どうすれば良いんだ」
雅人「妖力を、苺の妖力を、吸え」
友衛「え」
雅人「カップルなんだから、いつかするだろ。恥ずかしがってどうする!
お前がやらなければ、俺がやる」
友衛「それはそれでダメだ」
雅人「俺は、麗兄に連絡する」
と言って、駆け足で家に入っていったお兄ちゃん。
友衛「苺の部屋へ行こう」
と言って、私をまた抱き上げて、
私の部屋に向かう。
そして、
私をベットに寝かせて、
友衛が私の上に覆い被さる。
へ?
友衛「苺、我慢しろ」
「え、何、する、の、!!!」
唇の暖かい感触。
って、舌入って、来るんですけど?
甘い。
あれ?
何か、体が楽になる。
凄い楽。
でも、息が。
というところで、唇を離された。
「苦しかった~」
と言って、息を整える私。
友衛「可愛い」
と言って、私を見下ろす友衛。
「え、ちょ」
友衛「妖力が、甘かった」
「え?」
友衛「いつか、続きをね」
と言い笑う友衛は、
妖艶って感じがした。
私の上から退いて、ベットの横に待機する友衛。