実らないはずの初恋を

学校から、家に帰る。




これは、当たり前なのに、




少し、辛い。




何故って?




ウフフ、その前に自己紹介ね。




私は、三神苺。




高校2年生。




黒髪金の眼。




彼氏が居ない歴=年齢。




悲しいけど、私が好きなのは、、、




?「お帰り、苺」




この人。




ううん、この妖。




「ただいま、友衛」




名は友衛。




とてもカッコ良くて、




爽やかで優しい。




たまに黒いけど。




あ、友衛は妖狐で、とても強い。




別に、式神とかでは無いんだけど、




この神社で暮らしてる。




私は、幼い頃から、ずっと好きだった。




でも、私は人間。




友衛は妖。




恋人になれるわけが無い。




だから私は、毎日部屋のフカフカベットで泣くの。




友衛が好きすぎて。




友衛への気持ちを諦めきれなくて。




帰ってきて、友衛に会うと泣きたくなって、




1人ベットで泣くの。




でも、いつかきっと、




きっと、友衛を好きじゃ無くなるから。




想いを諦めて、普通に接するから。




待ってて。




私の、大好きな人。




そのまま、私は寝てしまった。



友衛side




いつものように、苺を迎える。




明るくもなく暗くもない、普通の挨拶を返してくる。




できたら、もう少し明るい顔を、俺も見たいんだけどな。




苺はそのまま自室に向かい、夕食頃に出て来た。




いつもの事だ。




でも、好きな女が何をしているのかは、




気になってしまい、




「何かあったのか?」




と聞く。




苺「何でも無いよ」




と返ってくる。




俺は、苺が好きなのに、




苺の不安を、取り除いてあげられないのか。



と、残念に思う。




夕食が始まり、




俺、苺、雅人で食卓を囲む。




雅人は、苺の兄だ。




本当はもう1人、苺と雅人の兄が居るんたが、




この神社は、祓い屋もしているから、今はそれに行っている。




けれど、雑談をして、食卓は明るいと思う。




と、




雅人「いきなりなんだが、大事な話があるんだ」




やけに真面目そうだな。




「何だ?」




雅人「友衛には、苺と一緒に高校に行ってもらいたい」




「は?」




苺は固まっている。



雅人「俺は最近神社の方が忙しくなり始めてるから、苺を守ってやれない。




けれど、家にはお前が居る。契約を交わせとは言わないが、




苺の身を守ってくれ」




と言うのだ。




「あぁ、俺は良いよ」




雅人「ありがとう。実は、手続きは済ましてあるんだ」




「最初から入れる気たったんだな」




雅人「あぁ」




苺「ご馳走さま」




と、いきなり苺が立ち上がり、食器を片付けて、




自室に向かっていった。




「雅人、やっぱり」




雅人「良いんだよ」




「そこまで自信をもって言うなら、俺は何も言わないが」




嫌だったのか?




俺と行動するのが。




友衛side end