MESSIAHのボスを含めた男達を縛り上げる。
女の子達を安全な場所に誘導した頃、その音が近づいてきた。
ファンファンファン!
「ヤバい!国家の犬が来た系!!」
「肝心な時には、役に立たないのにね♪」
「いいからバックレるわよ、みんな!」
「あの、あたし達は・・・」
助けた女の子達が不安げにこちらを見てくる。
それに私は、出来るだけ優しい声で言った。
「君達は被害者だからこの場にいて下さい。悪いようにはされませんからね?」
「でも、俺らのことは内緒でよろしく系~!」
「え?」
(これだけ派手にやったら無理じゃあ・・・?)
「もし、しゃべったりしたら~戸籍から消しちゃう系~・・・!!」
「「「ひぃいー!?」」」
「脅迫しないでください!」
〔★長政の脅し宣言、女子達はおびえている★〕
「リンリン、ヒドイ!俺脅迫してない系~!」
「遠回しに殺すって聞こえましたけど!?」
「そうだぜ、長政。こういう時は、黙ってするもんだよ?常に監視してるから、誰かいなくなった場合は、『ああ、口封じされたんだ』と思ってね?」
「「「いやぁぁぁぁ!」」」
「だから、脅迫しないでくださいって!!」
〔★つなぐの暗殺宣言、女子達はおびえている★〕
「みなさん、大丈夫ですから!何もしないので、安心してください!」
仲間のフォローも込めて、女の子達を落ち着かせる。
「とりあえず、何か困ったことが・・・家に帰りにくいようなら、この人を訪ねてね?」
「これは・・・」
不安そうにする少女達に渡したのは、例のNPOの名刺のコピー。
「きっと相談に乗って助けてくれます。僕が君達を助けたように、必ず力になってくれますよ。みんな、幸せになる価値のある子達ばかりなんだから。」
「あ・・・ありがとう・・・」
私の言葉に、少女たちは涙ぐみ、再び泣き始める。
そんな子達を置いて行くのは気が引けたけど・・・
「蓮君!行くわよ!」
「はい。」
素早く、彼女達の頭をなでてから、お姉さんのバイクの後ろにまたがった。