「チョコも、謝らなくていい・・・。チョコの言う通り、早とちりした俺が悪い・・・。借りを返すどころか・・・増やすとか・・・」
「丸山さん・・・」
「人探しは・・・大人に任せろ・・・。あの・・・大原って会長あたりに・・・やらせておけばいいだろう・・・?」
「その会長さんに頼まれたんですが?」
「はあ!?何やってんだあの年寄りは!?」
それで再び、丸山さんの声のボリュームがまた上がる。
「もうろくしてんのか、ジジイ!?ただでさえ、半グレが徘徊してて危ないのを・・・!」
「半グレ?」
もしかして・・・
「あの!丸山さんが言った半グレって・・・MESSIAHのことですか?」
「知ってるのか!?」
「探してるんです。」
それで、丸山さんを含めた全員が顔を見合わせる。
「お前・・・あいつらを探してるのか?」
「ええ・・・悪い奴なので、情報収集をしてるんですよ。」
「そうなんだよ!あいつらは最悪だ!」
そう言ったのは、丸山さんではなく、白いひげのおじさん。
「俺らを、遊び感覚で狩りに来るガキだ!」
「え!?暴力をふるわれたんですか!?」
「そうだ!一番最近なら、おとといだ!タケさんて、仲間がそいつらに・・・救急車で運んでもらえたが、どうなってるやら・・・」
「待ってくださいよ!俺、タケさんの話、聞いてませんよ!?」
「いや、丸ちゃんも襲われたばっかりだったから、言いにくくてな・・・」
「俺は、優等生の皮をかぶってたガキ共にやられただけです!半グレのMESSIAHとは違うでしょう!?タケさんもあいつらの餌食になるなんて・・・!」
「そんなにひどいんですか?」
「ああ、やることがむちゃくちゃだよ。」
丸山さんをなだめながら、先輩ホームレスさん達が教えてくれた。