「って、凛の女装はあきらめてないのかよ!?どんだけ凛の女装が見たいんだよ、テメーら!?俺は許さないからな!?」



盛り上がる先輩方に、瑞希お兄ちゃんが釘を刺す。



「いいじゃんか、瑞希。ハロウィンの時にでも、凛たんに頼んで~」

「モニカちゃんの手作りの可愛いお洋服を着てもらって~モニカちゃんとお姉様ごっこしてもらっちゃったりして~」

「脅・・・記念用に、ホームビデオとして残すのもよかろう。」

「わはははは!1回500円で、凛助に悪戯できるようにすれば、儲かるんじゃねぇのかー!?」

「喧嘩売ってんのかテメーらっ!?ツッコミどころが多すぎて全部ダメだ!!凛への女装は禁止だ!これは初代総長命令とする!!」

「過保護め。」

「つまんなぁーい。」

「わははは!ブラコンには勝てないぜ!」

「はいはい、あきらめますよ。」



瑞希お兄ちゃんがそこまで言ったので、やっと先輩方はあきらめる。



(よかった、今度こそ助かった・・・)



私が安心している間に、彼らは違う話題を始めた。



「ところでさ~凛ちゃんが今のみーちゃんを見たら、どんな顔するかしら!?」



(デレデレすると思います・・・)



〔★ハートをしっかりつかんでる★〕



自分では見えないけど、頬が緩んでるのは自覚できる。



「馬鹿言うなモニカ!凛には絶対、見せないからな!?」

「いやいや、凛たんなら喜ぶだろう?」

「きしょいこというな!烈司!」

「てゆーかぁ~みーちゃんだって気づくかしら?」

「凛道の知る瑞希は、女に間違われることを嫌う。ましてや女装など・・・くっくっ!」

「わはははは!赤の他人だと思う方に一票だぜ!」

「どーするぅ~瑞希?遭遇したら、初対面モードになるか??」

「絶対会わねぇようにするっ!」



(会ってくれないんだ・・・)



薄々は感じていたけど、そこまでハッキリ宣言されるとちょっとショック。



〔★出会いを拒否された★〕