(意外だわ。)



あの女性に間違われるのを嫌うお兄ちゃんが、ここまでするということは――――!?



(私って、そんなに足手まといなの・・・・!?)



戦力外で、使えないってことですかっ!?



〔★凛は地味にダメージを受けている★〕



手伝えないということはそういうことだ。

力不足という判断にショックだった。

しかし、次に聞こえた会話で、落ち込んでいられなくなった。



「わははは!瑞希~意地はらないで、凛助にも手伝わせた方が楽じゃねぇか?凛助なら、1人で立ってるだけで変な奴が寄ってくるだろう~!わはははは!」

「そうよ~凛ちゃん、女装させたら可愛いはずよ。」



(それは困る!)



よく言った百鬼!と思う一方で、モニカちゃん余計なことを言わないで~!と思う。

協力するのは問題ないけど、女装は困る!

だって私が女装するってことは、凛道蓮の女装=菅原凛になってしまう!



(正体をばらすような真似なんてできない!)



〔★ネタバレもいいところだ★〕



冷や冷やしながら盗み聞いていれば、冷やかな先輩が言った。



「瑞希、凛道を大事なのはわかるが、可愛い子には旅をさせろというだろう?我々もいるのだぞ?」

「ダメだ。」

「そうよ!凛ちゃんも仲間に入れてあげましょうよ~!」

「ダメだ。」

「わははは!じょーそう!じょーそう!凛助のじょーそーう!」

「だからダメだって――――――!!」

「よせよオメーら!!瑞希が大嫌いな女のかっこうしてるのは、凛たんを危険から遠ざけるためなんだぞ?」

「烈司。」



私の参戦をすすめる3人に、烈司さん1人が反対した。

彼だけが、瑞希お兄ちゃんのフォローにまわる。