家まで送ると言うちーちゃんに、フェリチータまで運んでもらった。

本当はヤマトの家まで送ってほしかったが、彼の部屋で着替えて帰るのがバレたら困るのでお兄ちゃんの方にした。

なによりも、私の部屋がある瑞希お兄ちゃんの家へ帰ると言った方が怪しまれない。

瑞希お兄ちゃんに報告することもあったので、フェリチータまで戻った。



「リンリンとのドライブはおしまいかぁ~」

「宿題、ちゃんと終わらせてくださいね?」

「ねぇ、俺の車に乗って、ドキドキはキター?」

「いえ、安全運転でしたよ?」

「ウェイウェイウェイ!クールすぎっしょ~!?俺のドキドキハートに、気づかない系~?」

「ちゃんと、JAGUARのジオン君達にお礼を言うんですよ?」

「そういう神対応できるのに、俺にはつれない系~?」

「あ、ここでいいです。おろしてください。」

「リンリンは、ちーちゃんの隣に乗って、なんともない系~?」

「とても助かりました。ありがとうございます。」

「もーいいけどさぁ~」



車が止まったところでドアが開く。



「おやすみ、ちーちゃん。」

「俺も大好きだよ~リンリン♪」



かみ合わない会話を交わし、車は走りだす。

遠ざかっていく様子を見ながら思う。



「・・・ドキドキね。」



正直、かなりドキドキした。



(薬の入手経路、追及されないかって、ドキドキした・・・)



さいわい、菅原凛の・・・凛道蓮の秘密は守られた。

ちーちゃんにサプリメントのことを聞かれて、ドキッとしたけど誤魔化せた。

バイクと違って、車だからハラハラした。

ちーちゃん、集会の時も車に乗るのかな?

バイク持ってるのかな?

別に車でも良いとは思うけど、逃げる時が大変そ・・・



「・・・あれ?」

(もしかしてちーちゃん・・・!?)



車が完全に見えなくなってから気づく。




「・・・無免許なんじゃない・・・?」




車の免許が取れるのって、18歳以上だよね!?

そういうこと!?



「ドキドキって、そういうこと!?」



私がいつ気づくか、ドキドキしてたっこと!?

それをアピールしてたの!?



〔★判断の難しいところだ★〕