* * *
あの人と通ってる塾が同じだと気付いたのは、あの日から2週間が経った日のことだった。
「戸生くん──高校安全圏だから、もっと上行けると思うんだけどなあ。
本当にここで良いの?」
帰りがけ、またあの場所であの人に会えないかな、なんて淡い期待を抱いてた矢先。
たまたま聞こえてきた高校名は、公立3番手校として有名な進学校だった。
そんな高校が安全圏なんてものすごい人だ、なんて思って、声のした方を見た瞬間。
……時が、止まったかと思った。
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