それでもやっぱり緊張しながら、戸生さんがきっといるであろう昇降口へ向かう。

HRはとっくに終わってるし、残ってるのは部活をしてる人だけのいま、昇降口には人が全然いなくて。

戸生さん、帰っちゃったかな……と思いながら歩いていると、昇降口を出て少しのところに戸生さんの姿を見つけた。


急いで靴を履き替えて戸生さんのうしろを追いながら、はじめてあった日のドキドキがよみがえる。

……大丈夫、メモを渡すだけだ。