「戸生京佑です、よろしくお願いします」


背が高くて、切れ長の目が冷たい印象を与えるその人。

……あの日からずっと、会いたいと思っている、トジョウさんだった。


「“トジョウ”ってどうやって書くんですかー」


私の隣の席の男の子がそう言うと、トジョウさんがちらっとその人の方を見るから、うつむいてしまった。