「い、嫌なわけではなかったので…。ただ、どうしたらいいのか分からなくて、でも夏目さんに応えたくて…」

ちょっと、泣きそう。
夏目さんに、そんな悲しそうな顔させたくなかったのに。

「…っ。帰ろ。まじもうやばい。亜子といると俺爆発しそう。」

そう言って、車を発進させた。




家につき、車の中で夏目さんは私の頭を撫でた。
「じゃぁ、またね。」

「送ってくださってありがとうございました。楽しかったです」

「…ふぅ。またね、のキスは許してね」

え?と思ったのもつかの間。
一瞬で唇を奪われた。

恥ずかしさで私は離れた瞬間、口を抑えて夏目さんを見る。

「ほら、お帰り?それともこのまま連れて帰られたいの?」

「かかかか、帰りますっ!ありがとうございましたっ」

私は急いで車から出た。
すると夏目さんが手を振りながら車を走らせて帰っていった。