『もし亜子が良かったらさ、ご飯でも食べに行かない?麗奈ちゃんも一緒にどう?』
「なぁに?夏目さん?ご飯でも誘われたー?」
「…絶対麗奈と夏目さん連絡取り合って連携してるでしょ…」
むぅ…と睨むと麗奈がニッコリと笑う。
「してないわよ?でも、そう言うってことは誘われたのね?」
「誘われた。麗奈も一緒に、って」
「気を使わせちゃったのかしら?私は好きな人と食べに行きたいからパス。てなわけで、私早々に帰るわね」
じゃぁねーコーヒーありがと、と言って父と母に挨拶もして帰っていった。
どうしよ…
悶々悩んでいるとコンコン、とノックが。
「亜子?入るわよ?」
「はいはい」
ガチャと開けて入ってきたのは母さん。
お昼ご飯のことかな?と思っていたら、キラキラした目で私の両手を掴んだ。
「もう母さん我慢出来ない…亜子、彼氏出来たんでしょう?どんな人なの?」
…お昼ご飯のことじゃなくて夏目さんのことだった…。
そんな時タイミング悪く夏目さんからメッセージ。
携帯をちらりと見る母さんが、さっきよりもキラキラした目で私を見る。
「ランチのお誘いでも来たのかしら?母さんも混ぜてもらおうかしら」
なんで麗奈も母さんも分かるんだろう?
エスパーなの?