「な、夏目さん…?」

私が名前を呼ぶと、さっきよりも強い力でぎゅっと抱きしめてきた。

「ほんとに、もう…勘弁してくれ。余裕がなくなる」

少し掠れた声で私の耳元で言った。
私だって…
こんなことされたら、ドキドキが止まんないよ…。


恋愛初心者なのに。
刺激が強すぎる…。



少しして夏目さんは私を離して、
「き、今日はもう帰りなさい。じゃぁね」
それだけ言って車を走らせ帰ってしまった。

私はというと、少しの間思考回路が止まり、ぼーっと立っていた。