涙はぐっと堪えて、夏目さんが「じゃぁ、そろそろ…」と切り出し、家を出た。

夏目さんの車に乗って、シートベルトをする。

と、夏目さんが急に深いため息を。

「えっ…あ、あの…夏目さん…?」

私、なにかよからぬ事をしてしまったんじゃ…?

「いや…超きんちょーした…心臓破裂しそうだった…」

「へっ…?」

手で顔を隠して、指の間からちろりと目を出してこっちを見る夏目さん。

私はそんな夏目さんを見て、つい笑ってしまった。


だって、あんまりにもその反応が、かわいくて、愛おしいと思ってしまったから。。