そこで私は一瞬一人の人が頭によぎった。
…麗奈。
麗奈は知ってたんじゃないだろうか。
え、なにこのサプライズ的なの?!
「そうか、仕事の方は、じゃぁ安泰だな。って、夏目財閥の跡取りに偉そうなことは言えんな」
「いえ、そんな…。」
…な、なに和やかになってるのよ。
母さんはニコニコしながら頷いてるし。
え、私だけ話ついていけてないじゃん!
「あの…亜子さんとのお付き合いを、結婚を前提に、お許し頂けますでしょうか。」
…えええ!
さっきからなんなのこの展開!
私、今日驚いてばっかりなんだけど。
頭の中が真っ白になっていると、父さんが私を見てきた。