「本日は、急な訪問になってしまい、申し訳ございません。ですが、亜子さんにこの間傷を負わせてしまったこと、そして本日亜子さんをお借りするということもあり、早急にご挨拶をさせて頂きたく、来た次第にございます」
…す、すごい難しそうな言葉。
わ、私が男だったらこんなしっかり言えないかも。
絶対カミカミだよ!
キリッとした夏目さんを横目に父さんは厳しい顔で、母さんはにこにこと笑顔だった。
「…まあ、急な訪問は確かだ。そこに関してはどうかと思う。」
…う。
わ、私だって知らなかったんだよ!!
夏目さんのこと悪く思わないでいてくれたらいいな…。
どうか、平和に終わりますように…。