私の後ろから母さんが顔を出した。 「あ、あらあらまあまあ!え、なに、亜子…もしかしてこの方…?」 母さんは夏目さんを見て頬に手を当てて私に聞いてきた。 「あ、うん…えっと、お付き合いしてる人…」 私は恥ずかしくて母さんから少し視線を外して答えた。 そして夏目さんは、ふわりと笑って母に挨拶した。