ぐじゃぐじゃになるまで泣き、私たちは笑った。

「ふふっ。ぶさいくー」

「うわ腹立つー!亜子だって、ぶさいくよ?」

そんな私たちのやりとりを、夏目さんが近くで、麗奈の執事で婚約者である陸斗さんは病室のドア付近で見ていた。


「ま、このあとは夏目さんにすべて任せるわ?」

急に調子を取り戻した麗奈は、病室を出ていった。

…麗奈、台風みたいだよ。

そして2人だけになった私たちは、一気に病室が静かになったために沈黙で、気まずくなってしまった。