『ありがとうございます。考え事っていうのは、昨日の…夏目さんとの、ことで…』
こっちも、素直に。
恥ずかしいけどね!
あんまり言いたくないけど、たまに素直に言ってみてもいいかなって…。
「亜子はほんとに可愛いね」
そんな話をしていると、麗奈の家についた。
家っていうかなんていうか…。
立派すぎて。
まず正門入った瞬間大きな噴水に、バラ園が広がっている。
バラのアーチもあるし…。
「は、初めて来たけど…すごいね麗奈」
「ん?なにが?」
そ、そうか、小さい頃から麗奈はこれが普通だからあんまり違和感無いんだね。
むしろ麗奈からしたら、うちとかは小さくて狭い家だなぁくらいに思ってるのかも…。
そんなことを思いながら、麗奈のじいが車を家の前に停めてドアを開けてくれる。