放課後。

「さっ、行くわよ亜子」

麗奈はカバンを肩から背中にかけながら私に言った。

「ほ、ほんとにいいのぉ…??」

「いいのよ!ほら行くわよ。迎えももうきてるし」

は、早い!

校舎を出て裏へ回る。
表だと多分いろいろと目立つんだろうね。
前の夏目さんみたいな感じで。

ふと私は思い出した。
そういえば、夏目さんから連絡ないなぁ…。
と思って携帯を確認するとメッセージが5件くらいきていた。

あれ…きてる。
私、気付かなかったのか!

確認すると…

『おはよ、亜子。今日も気をつけて学校行くんだぞ』
『授業頑張ってるか?』
『お昼ちゃんと食ってるだろうな?いっぱい食えよ』
『…返事ないけど、どうした?大丈夫か?』
『ほんとに大丈夫か?風邪とか引いてないよな?』



…わあ、すごい心配かけちゃってる。
しかも朝からきてるじゃん!
私すごいシカトしてたことになるじゃんね、ごめんなさい夏目さん!

「おかえりなさいませ、お嬢様。どうぞ」

麗奈の運転手さんが後部座席のドアを開けてくれる。
麗奈は慣れたように中へ入っていった。
私も、お礼を言って中へ入る。


…めちゃくちゃ広い!!