ボーン!ボーン!


「!!」


振り子時計の音とともに、はっ!と我に帰った。

時刻は“午前12時”。


(俺…、いま…っ!)


かぁっ、と、全身が熱くなり、エラから離れようとした次の瞬間。

信じられない光景が目の前に広がった。


ポゥ…ッ!


「?!」


突然、エラの体が光に包まれた。

淡い空色の光は、彼女の魔力と共鳴するように強さを増していく。


(?!…な、何が起こって…?!)


動揺して立ち上がったその時。

パァッ!と部屋中にエラの魔力が溢れ出た。

俺は、とっさに目を閉じる。

頭が混乱して思考がまとまらない。


スゥ…ッ!


一瞬で、魔力が消えた気配がした。

恐る恐るまぶたを上げる。


「…!」


そして、目の前の光景を見た瞬間。

全身に、呼吸さえ忘れるほどの衝撃が走った。


《オズside*終》