すると、その時。

オズがカグヤに向かって声をかけた。


「…どうだ?この数はやれるか?」


カグヤは、ざっと辺りを見回して、小さく口角を上げる。


「余裕だな。」


(…?)


好戦的な笑みを浮かべるカグヤに、私は首を傾げた。

カグヤは、黄金の瞳を魔力で輝かせながら低く呟く。


「…エラをここに連れてきた落とし前はつけないとな…!」


パァァァッ!


その瞬間。

カグヤの魔力が辺りを包んだ。


ゴォォォッ!!


魔力の風を受けたゾンビと骸骨は、次々と動きを止め地面に崩れ落ちていく。


(な、何が起こっているの…?!)


不敵に笑うカグヤが、瞳の色を濃くした。

その瞬間。

ぐらり、と視界が揺らぐ。


(…っ?)


体の力が抜け、がくん、と膝から崩れ落ちた。


「!エラ!」


抱きとめるオズの顔が見える。

しかし、彼に答える力がない。


(あれ…?私、どうして…)


その時

私の思考は、ぷつり、と途切れたのだ。