「オズーっ!!」


どこからか、オズの名を呼ぶ声がした。

ぱっ!とその方角を見ると、湧き上がったゾンビ達の向こうに2人組の姿が見える。


(…!)


ピンチに駆けつけた心強い味方に、私は、ほっ、と胸をなでおろした。

しかし、オズだけはそんな彼らに鋭い視線を送っている。


「お前ら…、エラがここにいることを知ってたんだろ…!」


ドスの効いた声に動揺するシラユキくんと、しれっと目を逸らすカグヤ。

…と、その時。

牙を剥いた伯爵が、高らかに叫んだ。


『いくら味方を呼んだところで無駄だ!一瞬でカタをつけてやる!』


ぼこぼこと生み出され続けるゾンビ達。

ガーデンの周りは、完全に骸骨に囲まれたようだ。


(逃げ場がない…!)