突然の発言に、目を見開く。

予想外の言葉が頭の中でリピートされた。


“俺の目の届くところにいれば、なんかあっても守ってやれるだろ”


(なんていい人なんだ、この人…!)


感動して泣きそうになる私の隣で、部屋に紅茶を運んできたシラユキくんもオズに羨望の視線を向けている。

オズは無自覚で言ったようで、私たちの反応に急に恥ずかしくなったらしく顔を背けた。


「…大げさなんだよ、お前ら…」


ぽつり、と呟いたオズに、私はふと疑問に思って尋ねる。


「あの…どうしてここまで私を助けてくれるの?」


「…!」


すると、オズは数秒の沈黙の後、小さく答えた。


「…俺が単に世話焼き体質なだけだ。別に、あんたのことを気にしてるとか、特別に思ってるとか、ふとした時に頭に浮かぶとか、そんなんじゃないから。」


(別に、そこまでは言ってないんだけど…)


あまり深く考えずに彼の話をきいていると、オズは枕を抱えながら言った。


「まぁ、笛探しは人数が多い方が見つかりやすいしな。あんたはそのための“同志”だ。」


彼のいうことは一理ある。

…とは言っても、私はまだ何も自分から有益な情報を得て、彼らに提供していないが。