整った顔に見つめられ、私は動揺がおさまらない。

熱を帯びたオズは、いつもより大人っぽく見える。

同い年とは思えないダダ漏れの色気に、私は何と言えばいいか分からなかった。


「…っ…」


その時。

オズがわずかにまつげを伏せた。


(え…?)


くらり、と揺らぐ彼の体。

と次の瞬間。


ドサッ!!


彼は、そのまま私に向かって倒れこんだ。


「ふぎゃ?!!」


彼の重さに耐えきれず、よろめく私。


(な、な、何…?)


すると、急いで私を支えたチェシャが口を開いた。


「あちゃー…、気を失ってるよ。」


服越しで感じるオズの体温。

私に触れる全てが熱い。

オズの荒い呼吸が首にかかる。


(…こんなになるまで無理させちゃったんだ…)


ツキ…!と胸が痛んだ

その時だった。


「…限界がきちゃったみたいだね。」


辺りに、聞き覚えのある声が響いた。

茂みをかき分けて現れたのは、白い髪の青年。


「!ウサギさん…!!」