リハビリをすれば私の足はなんとか動かせるくらいにはなるらしい。

「あれ、お母さん…お父さんは…。」

私は辺りを見渡した。
あ…お父さんは…お父さんは…。
私を庇って…

「私のせいだ…私の…!」
お母さんはもう一度強く抱き締めた。

「お父さんはね、今は目が覚めないけど…大丈夫だから。お父さん、事故にあった当初、あなたの傷のこと心配してたのよ…自分の方が重症なくせに…鈴はバスケできるのかって…意識がなくなるまで何度も聞いてたそうよ…。」

お父さんが…私を心配してた…?
私、またバスケしていいの…?

私がお父さんのこと…こんなにしちゃったのに…。


お父さんは隔離された部屋で何日も眠っていた。
何日も…何日も…。