私が、しゅんっとなっていると

「……っ!

え、あ、ど、どどどどうしたの?!」

急に手を繋いできたので、動揺が隠せないよ!

「どうしたって、お前寒いんだろ?

だから、温めてやったんじゃん。

それより、何動揺してんの?」

「だって、急に手をつないでくるから!

それに、びっくりしただけだよ!!」

「ふーん。」

「…嘘だよ。

本当は、嬉しかった!」
本当の気持ちを笑顔で伝えると

「不意打ちは反則なんだよ…」

「へ?なんて…?」

「あーーー!

もう、何でもねぇよ!」

なんで、聞いただけで怒られるの?

意味、分かんない。

まぁ、いっか。

「ほら、着いたぞ。」

そう、今は学校終わりで翼に送ってもらってたところ。

「あ、ほんとだ。

ありがとうー!

じゃあね!」
「あぁ。」

「ただいま~。」

そのまま、自分の部屋に直行してベッドにダイブ!

まだ、繋いでた手の感触がする。

ジンジンする。

私だけ、こんなに好きで。

翼は本当に私の事好きなのかな?

今思えば、一度も好き。って言われたことない。

告白も、私からだったし。

翼の気持ちが分からないよ……。

そう、思いながらいつの間にか眠りについていた。
そんな不安を持ってても翼と関係を続けていて。

だって、好きだから仕方ないよね…?!

ホームルームが終わり、同じクラスの翼と一緒に帰る。

それが、いつも。

「翼、帰ろっ?」

「あー。

今日は一緒に帰れない。」

え?

なんで…?

だって今日は、委員会無いし部活とかもないよね?

って、仕方ないよね!
いちいち、気にしてても!

「そっか、わかった!

じゃあね!!」

そう言って教室を出た直後、

「翼くぅん。

かえろぉ?」

え?

その声は、学校で一番可愛いと言われている、中村 愛莉【なかむら あいり】さん。

って、今翼って言ったよね?!

嘘でしょ…?

中村さんと帰るの?

「……ああ。」
なんで?

そう、言いたかったけど私は走って逃げた。

見るのが、辛くて。

翼の気持ちが分からなくて。

「……うぅ~!

なん…で?」

辛くて、悲しくて、胸が痛いまま通学路を歩いていると

「あの~

大丈夫~?」

ものすごくカッコいい男性が!

「ほぇっ?!あ、う、え?!

あ、だ、大丈夫です!」
そう、私は大の人見知り。

知り合いには話しかけられるけど、知り合いじゃななかったら、パニックに陥る。

っていうか、見られてたんだ…

「いや、大丈夫じゃないでしょ?

山口さん?」

「なんで、名前…」

「え?これでも同じクラスなんだけど…」

「えぇ!?

あ、すみません!」

全っ然知らなかったぁぁぁ!

というか、クラスの人の顔も名前も興味がなくて、覚えてなかった!

「あの、俺の名前分かる?」
「えっと………。

す、すみません。分かりません……」

絞り出そうとしたけど、無理だった。

「ははは…

俺の名前は、加藤 佑真【かとう ゆうま】

ちなみに、山口さんの後ろの席なんだけど。」

「か、加藤くん!

本当にごめんなさいぃぃ!」

「ふっ。

もういいよ。

俺の名前、佑真でいいから。」

「あ、はい!」
「…あと、敬語いらない。

それと、家まで送るよ。

危ないし。」

「だ、大丈夫だよ!

本当に、申し訳ないし…」

「いいから、いいから。家どこ?」

「じゃあ、お言葉に甘えて…。」

それから、色々なお話をして私の家に着いた。

「ありがとう!

じゃあ…」

「待って!携帯持ってるよね?

ちょっと貸してくれない?」