「僕が居なくなったことで、
悲しんでほしくない。」





――――




幸太君は、聖をまっすぐ見つめたまま黙っている。





「・・・そして・・・李玖にも」




「・・・え?」





聖の目があたしに向けられた。




強く、でもどこか哀しい目で。





「李玖は・・・僕が居てくれればいいと言ってくれて・・・嬉しかった。だけど余命を告げられたのはその後で・・・僕は、李玖から離れようと思ったんだ。」





次々と明かされていく事実。




これが全部本当なら―――




あたしは、この世の全てを呪いたい。