・・・今
何て？
「こう・・・た･･くん？」
「もう俺・・・見てらんねぇ。
あいつなんかもう・・・忘れろよ」
「じょ・・・冗談でしょ？」
嘘だよ。
だって―――
「冗談なんかじゃない」
・・・真剣な目。
本気・・・なんだ。
「何で・・・？だって、だって幸太君は、
聖の友達で、協力だってしてくれて・・・」
「最初はそのつもりだったよ。
だけど最近はもう・・・苦しんでるお前見んの辛い」
「・・・」
「俺なら絶対、お前を泣かしたりしない。
だから・・・」
「待って！」
待ってよ。
いろんな事がいっぺんに起こりすぎて
気持ちがついていけない。
「李玖・・・」
幸太君の手があたしの髪に触れた。
パシッ
あたしはその手を振り払ってしまった。
「・・・あ、ごめんっ・・・」
「・・・」
「ごめんねっ・・・」
あたしはその場から走って逃げた。
