気がつくと・・・聖の病院に着いていた。 「聖・・・」 階段を上り、聖の病室に足を踏み入れた。 「あ、李玖っ」 「聖、ご飯食べてんの?」 つい、顔が緩んでしまう。 聖の顔を見るといつもそう。 聖が笑うと、あたしまで嬉しい気持ちになる。 ・・・ああ、そうか。 あたし、今頃気づいたんだ。 この感情の呼び方は・・・ 恋、なんだって―――。 あたしは 聖が好きなんだ・・・。