歌って踊って、どんどん時間は過ぎて―――――
あたし達は薄暗い裏道に溜まっていた。
何でわざわざこんな所に・・・?
疑問を抱きながらもあたしは黙ってそいつ等をじっと見ていた。
「今日もあれやっか」「きゃははアレー?」「やろやろー」
そんなやりとりを聞いていた中取り出されたのは―――――
・・・注射器・・・
「ねぇ・・・何するつもり?」
あたしはまさかと思い恐る恐る聞いた。
「え?・・・あぁそっか。李玖は知らないんだもんね♪」
「薬だよ、ク・ス・リ♪」
やっぱり・・・
「薬って・・・あんた達大丈夫なの?」
「大丈夫だって~~じゃあ李玖やってみ?」
「は!?い、いいよあたしは・・・」
「遠慮すんなって♪はい腕出して~」
「ちょっ・・・」
嘘っ、やだーーーっ!!
目を瞑ったその瞬間――――
ぐいっ!
勢いよく誰かに腕を引っ張られた。
「・・・!?」
振り向いたその先にはあたしと同い年ぐらいの男がいた。
「早く!」
あたしはその人に腕を引かれ、裏道通りを出た。