初めて会ったのは、ある夏の日。
“ああいう連中とつるまない方がいいですよ?”
初対面でもそんな心配してくれた聖。
“友達になってくれませんか?”
あたしのこの時の気持ちは、
言葉じゃ言い表せないほど嬉しかったんだ。
“あたしには聖がいてくれればいい”
“・・・僕もだよ”
この頃は
幸せすぎて――
周りが見えないくらいだったよ。
“もう・・・うんざりなんだよ”
この時のあたしが
もう少し大人だったら
この言葉の意味を
分かってあげられたのかな?
“傍に・・・居て”
それは
運命におびえていた聖の
あたしへの最後の願いだったね。
“僕・・・生きたいです”
真っ直ぐな目をしていた聖。
聖は助かるって信じてたあたしは
間違ってたのかな?
・・・思い出せば
まだまだあるんだ。
聖との思い出。
聖と過ごした日々、
忘れないで
宝物のように
胸にしまっておくね。
それで
間違ってないよね?
聖・・・