「・・・もう、君達も、帰ったほうがいい」




後ろには、医師が立っていた。




すまなそうな顔で。





「聖くんは…今は意識不明で…死んでいるわけではない」





「・・・」





「だが・・・期待はするな」





医師のその言葉が、あたしの胸に痛いくらいに突き刺さった。





「その分・・・傷つく事になる」





それがどういうことなのか、あたしにはよく分かってる。





だけど・・・身体が、心が否定してる。





聖は助かる・・・って。





そんなこと





あるわけないのにね。