嫌だよ・・・
聖。
ずっとずっと、
傍に居てよ・・・
もしもこんなわがままな願いが叶ったら
どんなにいいだろう?
だけどそんなの
あるわけが無くて。
「聖・・・何でだよ」
幸太君が、聖の手を握った。
「お前が居なくなったら、李玖はどうなんだよ!?」
幸太君の目には、涙が光っている。
あたしには、その光景が辛くて悲しくて・・・
見ることが出来なかった。
「・・・バカヤロー・・・」
幸太君は、顔を伏せて震えていた。
あたしにはもう、声を出す力さえ残っていなかった。
ただただ、目の前の現実に希望を失っていた。