その日は、病院に泊まった。
医師の返事を聖と一緒に聞きたかったから。
そして朝がきた。
あたしが目を覚ました時には、
聖はもう起きていた。
「李玖、おはよ」
「…はよ…」
なんだかちょっぴり…
いつもと雰囲気が違うのは気のせいかな。
「聖、早いね」
「んー、なんか最近、
よく眠れなくてさ」
「ふぅん…」
「藤ノ宮さーん。朝食の時間ですよー」
看護婦さんがご飯の乗ったワゴンを引いてきた。
「ここに置いときますね。
ちゃんと食べないとだめよ?」
「はーい…」
その時、看護婦さんと目が合った。
「あら…あなたは…?」
「あ、あの、えと…」
「分かった!
もしかして彼女さん!?」
え!
彼女!?
あたしが!?
「あ、あの、あたしは~・・・」
あたしが戸惑っていると、聖が口を開いた。
「そうです」
・・・へ??
あたしはバッと聖を振り返った。
すると聖はニコッと笑い、
「僕の、彼女です」
――彼女。
かのじょ。
カノジョ・・・
なんか、くすぐったい。
すごく新鮮。
まぁ、お互い同じ気持ちなんだし…
いっか♪